ExcelVBA取得者の仕事内容と1日の流れ

 

就職活動の際に、ExcelVBA取得者としてスキルを履歴書に記載して、どんな会社にできるのか?ExcelVBA取得者の仕事内容は何か、どんな1日になるのか?

 

仕事のやりがいや苦労することは何があるか?こんな疑問を持っていませんか?

 

ExcelVBAエキスパート資格取得者の仕事は、IT系の人と同じく、屋内で静かに何か考えている様子がイメージされますが、実際のところ具体的にどんなことをしているのかわかりませんね。

 

この記事は、ITベンダー、IT派遣社員、ITフリーランスの取材をもとに、

ExcelVBAベーシック取得者、ExcelVBAスタンダード取得者の主な仕事内容

を紹介します。

 

ExcelVBA資格取得者の主な仕事内容

ExcelVBAエキスパート取得者、ベーシックとスタンダードに分けて解説します。

 

ExcelVBAベーシック取得者の主な仕事内容

ExcelVBAベーシック取得者は、仕事の効率をあげるためにExcelVBA利用する人です。

 

就職先は主業務がIT以外の会社で、経理事務、営業事務、生産事務などで働くことが多く、自分が受け持つ事務作業の効率化のためExcelVBAを利用します。※主業務がIT以外とは、飲食業、小売業、卸売り業、製造業などのこと。

 

事務の仕事が7割でExcelVBAの仕事が3割くらいです。

 

ExcelVBAスタンダード取得者の主な仕事内容

ExcelVBAスタンダード取得者は、ExcelVBAの開発を仕事にする人です。

 

就職先は主業務がIT系か、IT部門の会社で、業務効率をあげるための仕組み作りが中心に、ExcelVBAを利用します。

 

会社規模、業務内容によって多少割合は変わりますが、ExcelVBAの仕事が8割から10割です

 

 

たとえば、工場の生産管理や企画部門になると、事務の仕事3割で、ExcelVBAの仕事が7割と、ITよりが多い。ExcelVBAベーシック取得者よりもExcelVBAスタンダード取得者のほうが適任でしょう。

ITの仕事に、プロジェクトとして担当することや、日々の仕事の中で発生する小さいIT化や改修作業、保守作業があります。

ExcelVBAの仕事の多くは、日々の仕事の中で発生する小さいIT化や改修作業、障害対応や保守作業がメインになります。

ユーザーに近いところでIT化を進める重要な役割で、会社の業務内容の細かい部分を理解する必要があります。

 

ExcelVBA技術者の仕事の流れ

ExcelVBAエキスパート取得者、ベーシックとスタンダードに分けて解説します。

 

ExcelVBAベーシック取得者の仕事の流れ

経理担当であれば、日次、締め、月末、半期決算、決算の通常業務を行うのがメインで、ExcelVBAで対応する内容は下記になります。

 

1.経費精算

2.違算発生時のデータチェック

3.他部署から要求された資料作成

4.分析

5.部署内で手間がかかっている仕事の見直し

これらExcelVBAのスキルを利用して業務効率をあげる開発をしていきます。

 

1、3、4については、すでにExcelVBAで作成されたものもあります。その場合は、作成済のExcelVBAの操作や処理内容の理解。作成されているExcelVBAの仕様がない場合は、その整理もします。

 

2は、手作業でするには時間かかる、もしくはミスにつながる場合、ExcelVBAで処理します。

 

業務処理にミスはつきもので、毎回ミス発生時に調査から入るのは大変です。ミスの履歴内容を管理できる処理をExcelVBAで作成することもあります。

 

5は作成済の改修や障害対応、新規要求に対応したExcelVBAの作成などです。

 

ExcelVBAスタンダード取得者の仕事の流れ

ここは、工場の生産管理や企画部門とIT企業に分けて解説します。

 

工場の生産管理や企画部門

工場の生産管理や企画部門であれば、システム化された工程で発生した障害の対応や改善活動が3割、残りの7割が改善活動に伴いシステム化になります。

 

ExcelVBAを利用する場面

要件整理

ライン担当者と打合せ

システム化する内容を整理

ExcelVBAで開発

テスト

担当者にテスト結果を説明

データ準備(移行)

リリース作業

ライン担当者に操作説明

テスト稼働立ち合い

サポートなどになります。

ExcelVBA開発がメインですが、新商品開発や工程改善など大きなイベントがあれば、システム内容の打合せや確認割合が高くなります。

 

規模の大きいシステム化の対応後は必ずトラブルも発生します。ときには開発よりトラブル対応の割合が高くなる場合もあります。

 

工場の生産管理や企画部門は、生産ライン担当者が仕事でのやりとりのメインのメンバーになりますが、基幹システムがらみの対応のときは、情報部門との調整も発生します。

 

ExcelVBAだけのスキルだけでは対応できないことも発生することがあり、その都度スキルアップしていくようになります。

 

IT企業

IT企業であれば、SEが作成した仕様書をもとに、ExcelVBAの開発、テストを中心に行います。

 

ひとつのプロジェクトの開発工程が完了すれば、結合テスト、総合テスト、マニュアル作成、データ移行、本番立ち合い、サポートなどを行います。

 

経験年数により、ExcelVBA以外のスキルを身に着けSEにステップアップするか、開発の専門化に進むケースもあります。

 

ExcelVBA技術者の仕事のやりがい

・仕事の業務効率をあげられ担当者に感謝される

・開発を通して、自然に業務内容が理解できる

・開発経験によってスキルがあがり転職に有利になる

 

仕事の業務効率をあげられ担当者に感謝される

担当者が困っていることが簡単に速くできることで、凄いと喜ばれる。しかも、その声は様々な人に届くことになり、社内の立場がスムーズにあがっていくケースをよく見ます

 

開発を通して、自然に業務内容が理解できる

開発する上で、仕事は何をしているのか、業務内容を詳しく理解が必要になります。聞くこと確認することを繰り返すことで、業務内容がなぜ必要なのか本質がわかるようになります。

 

開発経験によってスキルがあがり転職に有利になる

ExcelVBAエキスパート資格はスタートであって、仕事の経験がつくことで、もっとスキルの高い人材になれます。

資格+経験は、あなたにとって大きな財産になります。

いまの会社で、付加価値の高い人材に成長することもできれば、転職で、付加価値をもっと高めるステージにたてるのです。

 

ExcelVBA技術者が仕事で苦労すること

・時間に追われる

・スキルアップが欠かせない

・さまざまなタイプのコミュニケーションに疲れる

 

時間に追われる

システム障害はスケジュール化できない仕事です。

障害対応がスムーズにできれば、問題なくスケジュール通り進みますが、思うように解決できないと、通常業務が後になります。

そうなると、スケジュール調整が入り、リズムが崩れ時間に追わます。

※スケジュール管理がとても重要ですが、それでもできないときはできないので、周りの人に手伝ってもらいましょう。イライラすることもあります。言葉にできませんが、開き直る気持ちも必要です。

 

スキルアップが欠かせない

ExcelVBAだけでなく、ITの何かができる条件で入社した人に対して、ITを知らない人は、ITのことであればなんでもできると錯覚されやすい。

会社の風土によりますが、システムに関して、なんでもかんでも押し付けることがあります。

つまり、わからないことは常に学習が必要です。

※わからないこと、知らないことは知ったかぶりはしない。調査が必要で時間をくださいと説明しましょう。

 

さまざまなタイプとのコミュニケーションに疲れる

ITのことがわからないタイプと、ITのことがわかっているが、周りも自分と同じようにわかっていると錯覚している理屈好きのタイプ。

ExcelVBA技術者は、この2つのタイプの間を調整しつつ仕事が成り立つようにする必要があり、コミュニケーションに疲れることもあります。

※たとえば、経理事務所属であれば、経理メンバーだけの人がメインのコミュニケーション対象者ですが、IT系の仕事になると部署を横断したコミュニケーションが必要になります。これは慣れるしかありません。

 

ExcelVBA技術者の仕事で必要な要素

ここは企業が求める人材ではなく、ExcelVBA技術者の仕事で必要な要素になります。

 

順不同で、観察、傾聴、論理思考です。

 

観察

観察は、業務内容、システム内容を勝手な思い込みではなく現実を観察できる力

 

傾聴

傾聴はコミュニケーション能力とも言えます。関係者の話を理解するために聞いて聞いて聞いて、聞いた内容をわかりやすく確認できること

 

論理思考

論理思考は、システム化する上でとても重要なことで、これができないと、だれかの言われた通りにしか開発できない状態になります。

見たこと、聞いたことから、システム化する内容を論理的に考える力です。

 

なんか難しく感じるでしょうが、経験を積めばできるようになります。

 

ExcelVBA技術者として働く前に理解してほしいこと

ExcelVBA技術者として働く前に理解してほしいことは、「実務ですぐにExcelVBAが使えるコンテンツ」に整理していますので参考にしてください。