ExcelVBA バックグラウンド実行でユーザー作業を妨げず処理する方法

 

Excel VBAでは、バックグラウンド実行を通じて、ユーザーの作業を妨げずに処理を進めることができます。大量のデータ処理や複雑な計算などがある場合でも、Excelの応答性を保つことが可能です。使い方や注意点など、サンプルコードをもとに具体的に解説します。

 

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Excel VBA バックグラウンド実行の利用

以下のようなシーンで利用されます。

1.大量のデータを処理しているときに、Excelの画面を固まらせたくない。

2.長時間かかる処理を進めつつ、他の作業を同時に行いたい。

3.ユーザーに処理状況を見せたくない。

使い方

Application.ScreenUpdatingやDoEventsを使用することで、ユーザーに気づかれずに処理を行うことができます。

 

ポイント

1.バックグラウンドでの処理を行う際に、更新が必要な処理がある場合は、ユーザーが変化を確認できないため適切に終了を通知する必要があります。

2.DoEventsを使いすぎると処理速度が遅くなる可能性がありますので、適量を考えて使いましょう。

 

Excel VBA バックグラウンド実行のサンプルコード

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バックグラウンドで大量のデータを処理しつつ、ユーザーが他の作業を行えるようにする例

Option Explicit

Sub BackgroundProcessExample()
    Dim i As Long
    Application.ScreenUpdating = False  ' 画面の更新をオフにする

    For i = 1 To 1000000
        ' データ処理の例 (ここではダミーの計算)
        Cells(i Mod 100 + 1, 1).Value = i * 2
        
        ' 定期的にDoEventsを呼び出し、他の操作を可能にする
        If i Mod 1000 = 0 Then DoEvents
    Next i

    Application.ScreenUpdating = True  ' 画面の更新をオンにする
    MsgBox "処理が完了しました!"
End Sub

1.画面の更新停止
Application.ScreenUpdating = Falseで処理中に画面が更新されないようにします。これにより、処理速度が向上します。

2.データ処理
Forループ内で例として計算処理を行います。

3.DoEvents
If i Mod 1000 = 0 Then DoEventsにより、1000回ごとに他の操作が行えるようにしています。

4.画面更新の再開
処理が終わったら Application.ScreenUpdating = True で画面の更新を再開し、完了を通知します。

この方法を活用すると、ユーザーが他の作業を行いながら、Excel VBAで処理を進められます。

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