Excel VBA 重複チェックと削除|シートデータを一括処理するマクロ解説

 

エクセルの便利な機能の一つに、シートにあるデータ重複チェックがありますが、その効率的な利用にはVBAマクロの利用です。

 

VBAマクロを活用してデータ重複チェックと削除で、あなたのスキル向上と業務効率化をサポートする情報をお届けします。

 

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重複データを削除するVBAの活用例とシーン別ケース

データ重複チェックと削除

シートにあるデータの重複をチェックし重複行を削除する。このエクセルVBAマクロで、データの重複チェックと削除が自動化されデータの整合性が保たれます。

このエクセルVBAマクロ処理をどこで使うのか?
初心者の人にはイメージがわかないかもしれませんが、業務効率向上のための処理を作成する前に、データをチェックしたり、データのどこかに問題があるときなどに利用するシーンがあります。

 

伝票件数はあっているが今日の売上が極端に少ないとき、担当者コードと取引区分で集約して、ありもしない返品や値引きがないかチェックする。

伝票入力にある摘要欄が、入力者によってまちまちで、長すぎたり、短すぎたり、入力しないといけないはずの返品時の元伝票Noがないなど、後から見てわからないと言われたとき、この重複処理で入力内容を集約して、現在の入力内容を調査、今後の入力ルールを決めるなどに利用できます。

 

Excel VBAで重複チェック&削除する基本マクロ

 

ブックの1番目のシートにあるデータから、A列とB列の値が同じ行を見つけ、その中で重複している行を削除します。最初の行は見出しとして扱い、削除対象には含めません。

 

  1. Option Explicit
  2. Sub RemoveDuplicates()
  3.     Dim ws As Worksheet
  4.     Set ws = ThisWorkbook.Sheets(1)
  5.     ws.Range("A1").CurrentRegion.RemoveDuplicates Columns:=Array(1, 2), Header:=xlYes
  6. End Sub

 

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VBAコードの解説|重複データを判定・削除する処理の流れ

 

1. Sub RemoveDuplicates()
マクロの始まりを示します。RemoveDuplicatesという名前のマクロを定義しています。Subは「サブプロシージャ」の略で、マクロがここから始まることを意味します。

 

2. Dim ws As Worksheet
wsという名前の変数を作成しています。wsは「ワークシート(Worksheet)」の略です。この変数を使って、特定のシートを参照できるようにします。

 

3. Set ws = ThisWorkbook.Sheets(1)
ws変数に、現在このマクロが保存しているブックの最初のシート(Sheets(1))を指定しています。ThisWorkbookはこのマクロが保存されているブック全体を指し、Sheets(1)はそのブックの1番目のシートを指します。

 

4. ws.Range("A1").CurrentRegion.RemoveDuplicates Columns:=Array(1, 2), Header:=xlYes
この行が実際に重複を削除する部分です。

 

・ws.Range("A1").CurrentRegion
 ・wsは先ほど指定したシート(1番目のシート)を指しています。
 ・Range("A1")は、そのシートのA1セルを指します。
 ・CurrentRegionは、A1セルを含む「隣接するデータの範囲全体」を自動的に選択します。A1セルから上下左右に隣接するセルにデータがあれば、それらをすべて含む範囲が選択されます。

 

・.RemoveDuplicates
 ・このメソッド(命令)は、その選択範囲から重複している行を削除する機能です。

 

・Columns:=Array(1, 2)
 ・重複の基準とする列を指定します。ここでは、1列目(A列)と2列目(B列)を基準に重複を判定します。

 

・Header:=xlYes
 ・Headerは「ヘッダー行(見出し行)」があるかどうかを示します。xlYesは「ヘッダー行がありますよ」という意味なので、最初の行を見出し行として扱い、重複判定の対象にはしません。

 

このようにして、データの中で同じ情報が繰り返されている行を整理できます。

 

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