
ExcelVBA 「プロジェクトまたはライブラリが見つかりません」というエラーは、VBAコードで使用している外部ライブラリが欠けている、または参照設定が正しくない場合に発生します。この問題を解決することで、正しい環境でマクロを実行できるようになります。使い方や注意点など、サンプルコードをもとに具体的に解説します。
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目次
Excel VBA 「プロジェクトまたはライブラリが見つかりません」
以下のようなシーンで利用で表示します。
1.他のPCで作成されたマクロを自分の環境で実行する。
2.特定の参照ライブラリ(例:Microsoft Scripting Runtime、Microsoft Outlook Object Libraryなど)を使用するコードを実行する。
3.使用していたライブラリが削除または移動された。
Excel VBA 「プロジェクトまたはライブラリが見つかりません」|対処方法とポイント
1.VBAエディターを開く
Excelで`Alt + F11`を押して、VBAエディターを起動します。
2.参照設定を確認する
メニューバーから [ツール] → [参照設定]をクリックします。
3.欠損した参照を特定する
参照設定ダイアログボックスで、「参照不可」と表示されている項目を探します。これが原因です。
4.参照を修正または解除する
・修正する場合
適切なライブラリを選び直します(例:`Microsoft Scripting Runtime`など)。
・不要な場合
チェックを外して問題のある参照を解除します。
5.コードをテストする
修正後にコードを実行して、エラーが解消されているか確認します。
1.ライブラリの互換性
使用するライブラリは、他のPCで利用可能か確認する必要があります。
2.実行環境の違い
Excelのバージョンやインストール済みのコンポーネントによって、利用可能なライブラリが異なる場合があります。
3.Late Bindingの活用
特定のライブラリに依存しない方法(Late Binding)を使用すれば、参照設定がなくてもコードが動作します。
VBAのバインディング(Binding)とは、外部のオブジェクトの機能をVBAで利用できるようにすることです。
バインディングは2通りの方法があり、実行時に利用できるようにする実行時バインディング(遅延バインディング)と参照設定することで事前に利用できるようにする事前バインディングがあります。
バインディングはどっちを使うべきか?
事前バインディングは、コードの記述でインテリセンスが利用できるため、コードの記述が楽になります。また、Object型を利用しないため実行パフォーマンスが高速になりますので、通常は事前バインディングでコードを記述することをおすすめします。
しかし、ユーザーによって異なる環境設定が存在すれば、事前バインディングで作成したプログラムが動作しない可能性があります。この場合は、実行時バインディングの利用を検討したほうが良いかもしれません。
Excel VBA 「プロジェクトまたはライブラリが見つかりません」のサンプルコード
Option Explicit
Sub TestEarlyBinding()
Dim fso As FileSystemObject
Set fso = New FileSystemObject
MsgBox fso.GetAbsolutePathName("C:\Users\User\Desktop\Test")
End Sub
このコードを実行する前に、参照設定で Microsoft Scripting Runtime を有効にする必要があります。
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参照設定不要な場合(以下はLate Bindingを使用したコードです)
Option Explicit
Sub TestLateBinding()
Dim fso As Object
Set fso = CreateObject("Scripting.FileSystemObject")
MsgBox fso.GetAbsolutePathName("C:\Users\User\Desktop\Test")
End Sub
ライブラリ参照が不要で、異なる環境間でもエラーが発生しにくい方法です。
「プロジェクトまたはライブラリが見つかりません」エラーは、参照設定の欠如や間違いが原因で発生します。解決するためには、欠損した参照を特定して修正するか、Late Bindingを使用することで依存関係を減らすのがおすすめです。これにより、コードの移植性と実行性が向上します。
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